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寝ずの番



実は、「エミリー・ローズ」を見たのと同じ日に、試写会で見てきたんです。ちょうど1ヶ月前です。幸い、この映画も実にインパクトが大きくて、しっかりと覚えています。ほんとに可笑しかった!!ただし、万人向けのコメディとはとてもじゃないけど言えないです〜。シモネタがメインだからです。こういうのが苦手だったり、嫌いだったりする方は見に行くとかなりキツイかも…(>_<) 嫌いではない私ですら(笑)、ちょっと腰が引けてしまったシーンがありました。試写会に誘ってくれた友人も言ってましたけれど、見る前にお酒をちょいと飲んで、顔を赤くしてから見たら最高だろうと。たしかにそうだよなあって思いました。シラフで見るのは、ちょっとツライ(笑)

大御所俳優の域に入ってきたと思われる津川雅彦さんが初めてメガホンを取った映画です。彼がどうしてこの原作を選んだのか、その理由がわかったようなよくわからないような、微妙なところです(^_^;) ほんとにすごいシモネタなんですよ。お通夜の席で故人の思い出話をするのは当たり前のことだし、どうということもないのですが、その話の内容が、ほとんどすべてシモネタ!回想シーンといいますか、再現ドラマといいますか、その部分もドぎついギャグのオンパレードです。落語の「らくだ」よろしく、亡くなった師匠の遺骸を担ぎ出して、いっしょになって踊り出してしまうシーンは、あっけにとられました。また、師匠の奥さんが亡くなった時には、昔の芸者さんの姿で出席者全員が見る回想として出てきます。優雅に舞いながら「1日に13回」と歌うので、これまたビックリ(実際には、もっと詩的で優雅な言葉なんですけどね)。

これは明らかに、ある年齢以上の人のほうが楽しめます。あまり若い人はオカシサがよくわからないと思いますよ。だって、春歌なんて知らないでしょう?今の10代20代の若い人たちが、猥褻な替え歌を歌っているとは、とても思えないですもん。でも、もしかしたら歌っているかもしれないので、今度大学生の娘に聞いて確認してみることにします(^_^;)

落語の一門の物語なので、落語好きな人はかなり楽しめると思います。私も落語は大好きなんですけどね、最近は全然見に行っていませんでした。この映画を見たら、落語を見に行きたくなってしまいました。★★★

2006年日本
マキノ雅彦監督

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by momorosebanana | 2006-04-27 23:45

エミリー・ローズ

THE EXORCISM OF EMILY ROSE



はっきり言います。この映画の予告編は間違ってます!!!むろん、ホラー映画の要素があることは認めます。でも、単なるホラー映画ではありません。スリリングなヒューマンドラマでもあるのです。予告編を見て、本編を見て、肩透かしを食らう人と、意外な掘り出し物だと満足する人と、はっきり二つに分かれるのではないかなあ。私は、予告編が間違っていることを事前に知っていたので、かなり正しくこの映画を楽しめたと自負しています。

ああ、それにしても、見たのはもう1ヶ月前ですよぉ。見てすぐにレビューを書けばいいものを、ほんとにナサケナイ。でも、1ヶ月経っても、あの衝撃や感動はしっかり残っているのです。某ファイヤー・ウォールとは全く違います〜(笑) 鑑賞後1ヶ月経っても覚えている映画は、いい映画なのだと思います。ヘンな理屈なんですけどね。それに、立て続けに、掲示板に新しい映画仲間がカキコしてくれたので、いっぺんに元気が出ました。ほんとにありがとうございます☆

さて、この映画のどこが面白いかと言いますと、ずばり法廷ものであるということ。エクソシスト、つまり悪魔払いの部分は、極端なはなし、脇役といいますか、舞台設定にすぎない、ということなんですね。これはすごい発想だと思います。と言っても、驚くべきことは、この物語は事実をもとにしているという点です。映画ではアメリカに置き換えられていますが、実際に起こったのはドイツなんだそうです。ラスト近くの山場は、文字通り、最大の見どころです。弁護士エリン・ブルナー(ローラ・リー)と、検察官との丁々発止が手に汗握る迫力です。

あの映画と逆のパターンだわ!と思いだしたのが「ディアボロス」です。法廷ものだと思ってい見ていたらオカルトものだった、っていうあの映画(笑)これはオカルトホラーかと思って見ていたら、法廷ものだった、という映画です。こちらのほうが、ずっとお得感が強いと思うなあ。ほんと、面白いですよ。特に、法廷ものが好きな人にはもうタマラナイはずです。映画館で見逃してしまったそこのあなた、ぜひともレンタル開始になったら見てください。ほんとにおすすめです。★★★★

2005年アメリカ
スコット・デリクソン監督
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by momorosebanana | 2006-04-26 21:39

Vフォー・ヴェンデッタ

V FOR VENDETTA 



昨日、国際フォーラムで行われたプレミア試写会で見てきました。ゲストは、プロデューサーのジョエル・シルバー、監督のジェームズ・マクティーグ、主演のヒューゴ・ウィーヴィングの3人、通訳は戸田奈津子さんでした。入場するときにVが被っている仮面が全員に配られました。会場の観客全員にこのマスクを被ってもらって写真撮影するという、なかなか趣向をこらした試写会で、参加型試写会って楽しいなあと思いました。ただ、上映開始が30分近く遅くなり、映画自体も2時間15分という長さがあり、終わったのが10時近くで、帰宅が遅くなってしまったのが残念でした。台詞が多くて、必死で字幕を読んだので、脳ミソもちょっと疲れ気味でした〜。でも、映画そのものはとても面白かった!ほんとによく出来てます。

舞台挨拶のとき、ジョエル・シルバー氏が「知的な映画です」と言っていましたが、見ていてなるほどなあと何度も思いました。シェークスピアの「マクベス」や「十二夜」の台詞が出てきたりするのです。また、政治的な要素が非常に強い作品なので、そういう方面のことが好きな人にはタマラナイ内容でしょう。もちろん、原作を読んでいる人なら、絶対におすすめです。ストーリーがちょっと込み入っているので、原作を知っていれば、120%楽しめると思うからです。予備知識ゼロの人は、少し苦しいかもしれません。私もそうだったんですけどね、長年の鍛錬(?)で、字幕を必死で読みながら画面も見渡し、かつストーリーも把握する、という芸当がなんとかできるので、この映画についてもあまり悩まずに見ることができました。

どちらかというと、暗いムードの映画です。ハリウッド映画ではないですからね。ラストシーンも、派手だけれど思いきり切ないし。週末に恋人同士で見るデートムービーではないということは確かです。ぼーっとして見ていたら、ストーリーがわからないだけでなく、メッセージ性も理解できないと思います。万人向けではないのですが、わかる人にとってはほんとに楽しませてもらえる大人の映画ですね。お子さまはちょっと無理かな〜

Vを演じているヒューゴは、最後まで1度も素顔を見せることはありません。俳優として、演じるにあたって複雑な気分ではなかったのかなあ、とふと思いました。舞台挨拶の質疑応答では、そういう質問は出なかったのでわかりませんでしたけれど。「オペラ座の怪人」でも、仮面をはぎとるシーンがあるのに、こちらでは全くそういうシーンはありません。また、最後の最後までVは謎の人のままです。こういうところも、ミステリアスでいいなあと思いました。白黒はっきりさせるのが好きな人には、かなり不満かもしれないですけどね。

ナタリー・ポートマンのスキンヘッドは以前から話題になってましたよね。いくら髪の毛は伸びると言っても、坊主頭というのは女性にとっては辛いことだと思います。女優魂をとくと見ることができました。でも、美女はどんなヘアスタイルでもやっぱり美女。羨ましいかぎりです。目の輝きが素敵だなあと思いました。

この映画で、私が一番感じたことは、やはり「独裁国家の恐ろしさ」です。すべて管理され、盗聴され、抑圧され、自由が何もない国。そんな政府や国が今後新たに生まれるとはとても想像ができませんけれど、歴史は繰り返すという言葉もあるとおり、100%ないとは言い切れません。ただただ、そういう恐怖政治が誕生しないようにと祈るばかりです。★★★★

2005年イギリス・ドイツ
ジェームズ・マクティーグ監督
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by momorosebanana | 2006-04-18 10:42

ナイト・ウォッチ/NOCHNOI DOZOR

NIGHT WATCH
NOCHNOY DOZOR 



先月の20日過ぎに、試写会で見てきたんですけどね。またまたレビューがこんなに遅くなりました(;_;) 試写会で見た意味がないってば(笑)すでに公開になっているので、もうご覧になった方もいらっしゃるかと思います。あまり「面白かった」という感想を聞かないような気がします。好き嫌いもあるんでしょうね。私はどうだったかと言いますと、それが、けっこう面白いって思ったんですよねえ。ファンタジーものが好きということもあるのですが、一生懸命に作っている真摯な思いが伝わってきて、けなげだなあと思ってしまったのです(;^^)ヘ..

なんでも、ロシア国内では歴代の興業記録を塗り替えたとか。大ヒットしたということは、ロシアの映画好きの心を射止めた、ということなんでしょう。原作がベストセラー小説ということですから、もともと土台はあったんですね。ロシアで大ヒットしたからと言って、他の国でも大ヒットするかどうかはわかりません。日本人はどうなんでしょうねえ。ダークファンタジーが好きという人にはかなり受け入れられると思いますけど、そうでない、一般的な人には敬遠されるんじゃないかなあ。ちょっとわかりにくいところがあるし、もったいぶったところも多々あるし、何より、LORのように3部作だということで、その第1章らしいので、終わり方がなんとも中途半端なのです。続きの2作もいずれ見られるとしたら、それはそれでいいんですけどね。楽しみでもあります。

試写会では、ラストあと少しというところで、突然、英語だったのがロシア語に変わりました。登場人物がいきなりロシア語をしゃべり出したので、えらく驚きましたよ。英語の吹き替えが間に合わなかったんでしょうね。そういうこともあるんだ〜...<;O_o> 内容には関係ないことばかり書いてしまって申し訳ないです。

さて、その内容ですが、ストーリー的には、まあ陳腐と言ってもいいでしょうね。いつかどこかで聞いたことがあるような展開・設定です。黒魔術が出てきたり、敵対するふたつの世界が出てきたり、よくある話ではあります。ただ、先にも書きましたとおり、必死で演出を工夫しているのが見ていてわかるんですね。がんばっているなあって、ほだされてしまうんですよ。私はほんとにこういうのに弱いんです(;^^)ヘ.. 荒削りでも物まねっぽくてもいいじゃない。映画に対する強い思いがわかる!そう思うと、陳腐でも許せてしまうのです。情熱の勝ち、ですね。一番ゾクゾクしたのは、冒頭の戦闘シーンです。何かにそっくりでしたけど、迫力ありました!

例によって(笑)、私は無類のファンタジー好きなので、ついつい評価が甘くなるわけで。ファンタジー(特に、ダーク系の)がお好きな人にはおおいにおすすめしますが、デートムービーではないよなあって思います。見た方に聞きたいんですけど、原語は何だったんでしょう?やっぱり、英語吹き替え版なんでしょうか。原語にこだわる私として、できれば、ロシア語でしっかり見たかったです。とにかく、続きが早く見たいです〜 ★★★★ 

2004年ロシア
ティムール・ベクマンベトフ監督
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by momorosebanana | 2006-04-10 23:14

ヒストリー・オブ・バイオレンス

A HISTORY OF VIOLENCE 



デヴィッド・クローネンバーグ監督の最新作ということだけで、見たい!と思いましたが、なんと主演は大好きなヴィゴ・モーテンセンというではありませんか。内容も、かなり重めのテーマのドラマでありながら、サスペンス/ミステリーの要素が強く、最後はいったいどうなるんだろう?という期待感が持続して、実に見応えのあるものでした。96分という、最近にしては短めの映画なのですが、とても96分には思えません。もっと長く感じました。これ以上長かったら、かなりキツイですね。

平穏で、幸福を絵に描いたような一家。特に夫婦仲は羨ましいくらいに仲むつまじく、結婚して何年たってもアツアツのラブラブってすごいなあ、などと思っていると、徐々に不穏なエピソードが始まります。妻のエディ(マリア・ベロ)は、愛する夫であるトム(モーテンセン)の過去に疑いを持ち始め、やがては恐怖すら抱くようになるのです。夫の過去とはいったいどんなものだったのか…

結婚相手の過去を知らずに結婚することはよくあることだと思います。素性を隠して、新しい暮らしを始めるために別の土地で結婚する。ところが、彼(彼女の場合もありますが)には、暗い過去があり、それが原因となってサスペンスが始まる。こういうパターンは以前にも何本か見たことがあります。見るたびに、「素性がよくわからない人と結婚するのは危険だよなあ」って思うんですが…(笑)でもまあ、映画ですから、見ているほうとしては、はらはらドキドキがたまらないわけです。

この映画のテーマになっているのは、暴力です。暴力、とひとくちに言っても、いろいろな描き方があるわけです。この映画は、いわゆるバイオレンス映画ではないので、よけいに暴力的な部分が浮き彫りにされたように見えてくるのです。さらに、描かれている暴力シーンが、非常にリアルで冷徹なので、頭にドカンと来るんですね。ギョっとしてしまう、というとわかりやすいかな。アメリカが銃社会であることもよくわり、銃の怖さをあらためて感じます。

一番素晴らしいと思ったのは、やはりラストシーンです。「ナレーションや台詞ではなく、映像で語らせる」ということがどういうことであるのか、ほんとによくわかります。これが映画なんだ!!と強烈に感じましたね。このラストシーンのために作られた映画なのではないかな、と思ったくらいです。素晴らしすぎる!!他のシーンは忘れてしまっても、あのラストシーンだけは絶対に忘れないでしょう。どちらかというと地味目な映画ですが、メッセージ性が強く、はっきりしているので、深い印象でした。映画館に足を運んで見て、ほんとによかったと思います。★★★★

2005年アメリカ・カナダ
デヴィッド・クローネンバーグ監督
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by momorosebanana | 2006-04-09 13:13

ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!



WALLACE & GROMIT: THE CURSE OF THE WERE-RABBIT 



くうぅ、先月の初めに、試写会で見てきたんですよぉ。それが今ごろレビューアップだなんて、ほんとに試写会で見てくる価値がなくなっちゃいますよねえ。試写会に誘ってくださったJさん、ほんとにありがとう!レビューアップが今頃になってしまってごめんなさい!!

みなさまご存知のとおり、この映画は、第78回アカデミー賞で長編アニメ賞を受賞しました。授賞式を見る前にすでに本編を見ていたので、受賞はほんとに納得できました。ジブリファンの方がいたらごめんなさい、ほんとに「ハウル…」より面白いと思いましたもん(;^^)ヘ..

CGが飛躍的に進化して、どんな映像でもコンピューターの中で作ることができてしまう古今、クレイアニメという、気の遠くなるくらいの手間ひまをかけた映像は、なによりもまず、ありがたいものだと思いました。それだけでもありがたいのに、ストーリーも面白いときているので、ありがたいを通り越して、ひれ伏してもいいくらいです。完璧、脱帽しました。名前だけは聞いたことがありましたけれど、まさかこれほどクオリティの高いアニメだとは知りませんでした。まことに申し訳ない気持ちでイッパイです。

子供も大人も楽しめる脚本が素晴らしい!映画好きな人なら、パロディ(オマージュと言ったほうがいいのかも)シーンがわかって、よけいに楽しめます。ぜひぜひ映画館の大画面で見て欲しいです。見て損はしません。大傑作!!★★★★★

2005年アメリカ・イギリス
ニック・パーク監督、スティーヴ・ボックス監督
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by momorosebanana | 2006-04-02 21:11

燃ゆるとき THE EXCELLENT COMPANY



実在の、カップラーメンを作っている食品会社をモデルにしているというので、てっきり「カップヌードル」の日清だと思い込んで見ていたら、「マルちゃん」の東洋水産なんだそうです。見終わってから知って、けっこう驚きました。思いこみって危険ですね…(^_^;) それにしても、映画に出てくるカップ麺の形は、どう見てもカップヌードルであって、赤いきつねや緑のたぬきではないんですよねえ(笑)カップ麺を食べるシーンがけっこう出てきますので、カップ麺が大好きという人が見たら、食べたくなってしまって大変かも…(^_^;)  

主人公は、中井貴一演じる川森という熱血サラリーマンです。アメリカ進出したはいいものの、韓国などの他のアジア勢進出でマーケットが危うくなり、その立て直しのため、川森はアメリカの工場へと派遣されます。川森は資材担当の営業マンで、アイデアも行動力もあります。幾多の困難や障害を乗り越えて、アメリカの工場を優良企業へと導いていく、つまりはサラリーマン根性ものと言ったらいいでしょうか。中井貴一は、こういう真摯な役をやらせたら天下一品ですね。もっとも、彼はどんな役でもこなしてしまう数少ない俳優さんだと思います。

時代背景は、最近のことでもなく、かといって何十年も前のことではなく、なんとも微妙な時代なのですが、この加減が妙に心地よくていいなあと思いました。アメリカの工場が舞台になっているので、邦画と言えども英語で話すシーンが頻繁に登場し、字幕を読めるというメリット(?)もあります。川森が敵対する会社の買収の罠にはまってしまい、訴えられるシーンなど、ほんとに迫力満点です。

統計等を見ていないのでわかりませんが、映画館に一番足を運ばないのは、おそらく中年の男性なのではないかなあと思います。いわゆる、働き盛りの世代の男性たちですね。そういう人をターゲットにしているのではないかと思うくらい、テーマも主張もはっきりしています。サラリーマンの方は見たらきっと感動しますよ。私がいつも見に行く映画サイトのレビューには、泣いている男性を何人か見かけた、と書いてありました。そして、サイト管理人本人も「またサラリーマンをやってみたくなった」とありましたよ。それくらい凄い、サラリーマン感動ものなのです。もちろん、サラリーマンでない人が見ても充分、感動できます。根底にあるものは共通ですから。

ラストがどうなるのか途中からわかってしまうパターンであるのは否めませんけれど、単なる美談であるとか理想であるとか、そういうことに終わらせない、真面目で一本筋の通った脚本は素晴らしい!大いに気に入りました。★★★★

2006年日本
細野辰興監督
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by momorosebanana | 2006-04-01 21:05