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悪魔の光

「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」をひとりで見に行った時のことである。好きな席は真ん中より少し後ろの中央あたりなのだが、この日は好みの席が取れず、左寄りの席だった。私の左隣にはスーツ姿の男性がすでにひとりで座っていて、携帯を手に、ゲームか何かを夢中になってやっている。ひとりで見に来ているその男と、ひとりで見に来ている私。知らない人が遠くから見たら、まるでカップルみたいじゃない(^_^;) 私は隣りの男性の顔は全く見なかった。なんだかイヤな予感がしたのだ(笑)

とにかくこの男、携帯に夢中なのである。いくら夢中でも、映画が始まったらさすがに電源を切るだろうと思っていた。ところがさにあらず。それどころか、映画の最中に、何度もポケットから携帯を取り出しては画面を見るのである。とんでもない迷惑男の隣りに座ってしまったものだと、私は胃液が沸騰しそうになった。暗い映画館の中で光る携帯のディスプレイ画面は、異様なほど明るい。まるで悪魔のような光に思えてしまう。それがすぐ隣りで煌々と輝くのだ。あまりのことに、私はマフラーを顔の左側にかかげて、必死で遮光した。これみよがしにやっていたのだけれど、隣りの男は全く意に介さない。とうとう映画が終わるまで、5〜6回は携帯を光らせてメールを読んでいた。

映画が始まる前に「携帯の電源は切ってください」と警告があるのに、それも無視するなんて、言語道断だ。おそらく、日常もこの調子で自分勝手なやつなんだろうなあと簡単に想像がついた。平日の昼間にひとりで映画を見に来ているのを、仕事をさぼっているのだろうとか、そんな邪推をしようとは全く思わない。でも、映画を見るマナーを無視することだけは許せない。

これから映画館を建てるのなら、ぜひとも携帯の電波を遮断するようにして欲しい。うっかり電源を切り忘れても着信音が鳴らないし、便利だと思うんだけどなあ…。


 

by momorosebanana | 2006-01-26 01:03
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